膠原病での間質性肺炎は寿命や予後に影響、ガイドラインや生存率は?

公開日: : 肺炎, 間質性肺炎

「膠原病(こうげんびょう)」という名前を聞いたことがありますか?

名前だけ聞くと、どんな病気なんだろうかと思われることでしょう。

しかし、これは心臓病や腎臓病などと同じような病気の名前ではないのです。

どういうものなのか、そして合併症として間質性肺炎を発症したらどうなるのかを、調べてみました。

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膠原病にはさまざまな種類の病気がある

人間の身体はさまざまな細胞が組み合わさって出来ています。

その細胞同士を結びつけ、臓器の強度を保つ働きをしているのが結合組織とよばれるもので、皮膚、関節、筋肉、血管など全身のいたるところにあります。

その結合組織に病変が生じたものを総称して「膠原病」と呼んでいます。

その中にはたくさんの病気がありますが、病変が生じた場所で分類すると

・内臓・・・全身性エリテマトーデス
・関節・・・慢性関節リウマチ
・皮膚・筋肉・・・強皮症・多発性筋炎・皮膚筋炎
・血管・・・結節性多発動脈炎・血管炎症候群

などが代表的なものです。

患者さんの血液中には、自分自身の身体の構成成分と反応してしまうリンパ球(自己反応性リンパ球)や抗体(自己抗体)が見つかっていることから、これが原因になっているとも考えられているために「自己免疫疾患」とも呼ばれています。

治療にはステロイド剤や免疫抑制剤が用いられ、病気を引き起こすリンパ球の働きを抑えたり自己抗体が作られるのを抑えます。

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合併症による間質性肺炎が予後や寿命に影響?

膠原病の中でもリウマチ患者さんの寿命は一般より短いと言われています。

これは発熱や体重減少などの全身症状が強く、多発性神経炎、胸膜炎、心膜炎、心筋炎、間質性肺炎などを起こして予後が悪くなることがあるからです。

しかし最近の抗リウマチ薬は、副作用もありますが全体としてはリウマチの予後を大きく改善しています。

寿命を縮めないために、リウマチの活動性を確実に抑えることが基本です。

その上さらに風邪や肺炎などの感染症の予防をしっかり行なうことが大切です。

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特発性間質性肺炎のガイドラインにおける膠原病

「特発性間質性肺炎の診断、治療ガイドライン」によると、膠原病による間質性肺炎は、強皮症(全身性硬化症)、多発性筋炎・皮膚筋炎、関節リウマチ、シェーグレン症候群などで頻度が高く、鑑別するうえで問題となります。

特発性間質性肺炎と膠原病性間質性肺炎との鑑別は、身体を診たり血液検査をすることである程度の鑑別が可能ですが、先に間質性肺炎にかかっていた場合は、鑑別が難しいということです。

膠原病を伴う症状としては、関節痛、筋力低下、皮疹、レイノー現象、光線過敏症などが重要で、関節、皮膚の硬化、皮疹などを詳しく診察する必要があります。

生存率が改善、余命が延びた膠原病も?

膠原病の中で、多臓器の病変による全身性エリテマトーデスは、ステロイド剤での治療が導入される前は3年生存率が50%以下だったのですが、導入後は1970年代には5年生存率が75%、1980年代には90%、1990年代以降は95%と劇的に改善されて平均余命も延びてきています。

本当の原因は、いまだ完全には分かっていませんが、発症メカニズムが次第に解明され、新しい治療方法の開発に期待されています。

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